えろす裕子物語
 第二章-2-
 16〜26 2007.2.10〜2007.2.23

    

-16-

<ローター埋められて>

ふぅっと気がつくと、畳一枚分の作業台にお布団が敷かれ、わたしは、仰向いて寝ているのに気がつきました。毛布が掛けられていましたけれど、裸のままでした。天井からは滑車がぶらさがっています。
「裕子、お目覚めかな、よく眠っていたねぇ」
「ああ、わたしねてたんや、わたし・・・」
佐伯さんの声で気がついて、大きなガラス窓にはカーテンが閉じられ、お琴の奏でる曲が、アトリエに流れています。わたしは、お正月なんや、とふっと思い出していました。静かな嵯峨野のアトリエ。
「裕子、絶頂、イってしまうとき潮ふいてたもんねぇ、覚えているかい!」
わたしはオーガズムを迎えて、イかされて、まどろんで、そのまま寝入ってしまったみたいで、時間感覚がわからない。

   

手を動かそうとして気がついたのです。左右の手首に皮ベルトが巻かれているのです。それに首にも皮ベルトが、まるでペットの首輪のようにしてはめられています。そのうえ首輪から左右の手首に、太い紐がわたされていて、手を胸元においたまま、真直ぐに降ろせないのです。
「ああ、それね、裕子がペットなんだって、わかるかね!」
わたしが手をもがかせているのを見て、佐伯さんが言います。大野木さんは、黙ってソファーに座っていらっしゃる。
毛布が掛けられたわたしの下半身。足首にも皮ベルトが巻かれている感じで、足首と足首の間にも太い紐がわたされているんです。30センチ、それ位の幅しか足が開かないのです。

「お休み中に、ちょっと仕込んでおいたのさ、大野木さんがぼくに任せるとおっしゃったから、ね」
そのうえ、わたしはお股と腰を紐で括られているのです。なんだかむずむずな感じがしています。
「そうだよ、ローターを、ね、おさめてあるんだよ!」
わたし、お布団の甘い香りがわかります。ふかふかお布団。それに薄いピンク色の毛布が、わたしに掛けられています。作業台の高さは80センチ。
「ああ、わたしをどうするの、むずむずです、ああ、これからどうなさるんです」
わたしは、からだに仕掛けられた皮ベルトとローターに、驚いてしまうだけでした。

手足に革ベルトがつけられ、細いゴムのパンティを穿かされているんです。佐伯さんに毛布を取られて、わたし、作業台のお布団に寝た姿で、佐伯さんと大野木さんの前に、裸をさらけ出してしまうのでした。アトリエの照明が消されて、スポットライトに切り替わります。
「いいからだやねぇ、裕子、二十歳なんだってねぇ、大学二年生か、若いねぇ」
お布団のまわりだけ照明があてられてしまって、わたしは、眩しくて目を細めてしまう。大野木さんがシルエットになって見えます。佐伯さんのお顔もはっきりと見えない。わたしは、佐伯さんにお料理されるお布団のうえの女の子。
「ああ、わたし、こんなの恥ずかしい、電気けしてほしいですぅ」
「はは、ここはステージ、スポット浴びる裕子だよ!」
いくつものカメラがセットされ、お布団のわたしに向けられているのです。大野木さんがカメラを切り替えて録画の係りだといいます。

-17-

お布団に仰向いて寝ているわたし。手首と足首と、それに首に革枷がはめられているわたし。手と首が紐でつながっていて、手をおっぱいのしたまでしか降ろせないわたし。それに細いゴム紐パンティを穿かされて、ローターを入れられているのです。
「裕子、おっぱいを触ってみろ、ふふ、オナニーするんだぜ、わかるかな」
リモコンローターのコントロール筒を持った佐伯さんが、わたしを覗きこむようにして言います。
「はぁ、オナニーするの、どうしてするの」
「どうしてって、裕子がおっぱい触って、ぼくがローター操縦してあげるのさ、そだね半オナだね」
わたしは、なぜオナニーをするのかが分らなかったのです。

作業台の上に敷かれたお布団は、ピンク地にピンクの花柄が散りばめられています。芳香剤が滲みこませてあるので、甘いローズの香りが匂います。明るいスポット照明。わたしは枷とゴム紐パンティだけの裸です。身を隠すものがないわたし。恥ずかしさがこみあがってきます。ビデオカメラのレンズの下に赤い豆電気が点きました。
「さあ、裕子、おっぱいに手を置いて、揺すってごらん」
佐伯さんがそういいながら、ローターのスイッチを入れてしまわれた。琴の音がスタジオにながれて、わたしの裸の横に、着ていたお正月の着物が纏められているのです。
「ああ、ああん、あああ〜ん」
わたしは、おっぱいを手で包みこみ、ローターの振動に身を奮わせて小さな声をあげてしまいます。

     

びびびび、びびびび、からだの奥で震えるローターに、わたしは翻弄されていきます。びりびりとからだの芯に響いてくる振動に、わたしは喘ぎだしてしまいます。
「ああ、ああ、ああ〜ん、はぁ、ああ〜ん」
おっぱいを下からすくって、わたしは悶えてしまいます。目を瞑り、ぎゅっと唇を合わせて、ああ、顔をしかめてしまってる。びびびび、びびびびっ、わたしは、からだのなかをグジュグジュにしていきます。
「ああ、はぁああ、はぁああ〜ん」
佐伯さんが、足に枷た紐をもって、ぐっと頭の方へと引上げてきます。わたしは、太ももをひろげ、膝をぐっと開いてしまいます。正面のカメラに赤が点いて、ああ、ぐっと持ち上げられたお尻が撮られていくのです。

足首にはめられた枷の紐にタオルを巻いて、佐伯さんはわたしの頭を越えさせ、首まで降ろして手を離します。
「あああ〜きついよぉ、あああ〜だめぇ、切って、切って、ああ、すいっち〜!」
わたしはお尻をぐっと持ち上げた格好で、膝をおもいっきり拡げて、太ももと足首で菱形になってしまって、背中半分と頭をピンクのお布団に着ける姿にされてしまったのです。
「いい格好だぜ、裕子、ご立派だぜ、でっかいお尻!」
「はぁ、ああ、ああ、きつい、あかん、ああん、きついですぅ」
ようやくローターの振動が止められて、わたしは海老姿にされたまま、おっぱいに置いたわたしの手に、佐伯さんが上から手をかぶせてきて、ゆさゆさとゆすりだしたのです。

-18-

ピンクの花柄お布団のうえ、散りばめられた脱ぎ捨て着物。わたしは足裏を合わせる格好で、顔にぐっと近づけられて、足を菱形にさせてしまい、背中に大きな枕を重ねて当てられ、開脚Vのかたちになってしまいます。
「ふふ、裕子、こうしてたっぷり、オナニーする、いいアイデアだろ!」
ああ、オナニーするといっても、わたし、手がお股に届かない。首と手を枷せた紐で、おっぱいの下までしか届かないのです。
「ローター、ぼくが操縦してあげる、いいアイデアだろ、裕子!」
ビデオカメラが正面に、その横に大型モニターがわたしの姿を映し出している。
「はぁああ、こんなん恥ずかしい、ああん、恥ずかしいよぉ」
モニター画面には、わたしの広げたお股がクローズアップされ、おっぱいと顔がその間にあるんです。わたしは、自分の姿を見て、目がくらむほどに辱かしい気持ちです。

びびびび、びびびびっ、アトリエの真ん中に置かれた高位置の、ピンクのお布団とお着物の中で、わたしはひとり悶え呻いていくのです。
「ああっ、ああっ、だめぇ、ああ、ああ、ああ〜!」
ローターのスイッチが入れられて、わたしは、からだを揺すって悶えます。びびびび、びびびびっ、動かせない足、拡げられたお股、わたしはおっぱいの上に手をおいて、顔をしかめて悶えていきます。
「裕子、おお顔だ、いい表情だ、でっかいお尻が、悦んでるぜ!」
わたしの悶える声と、左右に揺すれるお尻のことを、佐伯さんがいうのです。
「ほれほれ、裕子、じゅるじゅるになってきただろ、顔に書いてあるぞ!」
「はぁああ、ああ、あああ〜、あああ〜ん、とめてぇ」
わたしは、ローターの振動で、からだの芯がずきんずきんと波打ってきて、我慢が出来なくなってしまう。

     

ローターのスイッチが切られて、わたしは溜息のようなふうふう声を洩らしてしまう。お顔があつくなってきてしまうわたし。気持ちが昂ぶって、ローターに翻弄されていくわたし。
「裕子、可愛いねぇ、二十歳なんだろ、悶える二十歳、裕子は学生、いいねぇ」
「はぁああ〜ん、佐伯さん、ゆわんといてぇ、恥ずかしいですぅうっ」
「なに、裕子のこと、褒めてるんだよ、可憐で愛らしくって、とっても素敵なんだよ!」
しばらくローターが止まっていたかと思うと、ふたたびスイッチが入れられてきます。スイッチが入ると、震える声をあああ〜っと洩らしてしまうしかないわたし。細いゴムで縦に封印されたわたしのお股。ローターの根元がちょこっと顔をだして、ゴム紐にあたってピクンピクンしている。わたしのからだが呼吸をし、ああ、チツのなかが膨れたりすぼまったりと、うごめいているのです。

スポットが当てられて明るいお布団まわりです。わたしはお布団のうえでひとりお料理されているのです。
「いいぞいいぞ、裕子、もっと感じろ、もっと呻いて悶えろ!」
佐伯さんは、少し離れたところで、ローターを操縦し、わたしの昂奮が高まってくると、スイッチを切ってしまいます。わたしは開脚Vの格好で、悶えて呻いて、じゅるじゅるっと秘汁を汲みだしているのです。
「あああ〜ああああ〜ひぃいいっ、ひぃいい〜、いきそお〜!」
「もっと感じろ、感じろ裕子、もっと鳴けなけ!」
「おおっ、おおっ、ああっ、ああつ、だめだめ〜〜!」
わたしはもうぐじゅぐじゅ、お尻をもちあげたまま、からだを震わせ、おっぱいを握って悶えます。佐伯さんに操縦されるわたし。カメラが悶え呻くわたしをとらえ、大野木さんが調整しながら録画していらっしゃるのです。

-19-

録画されながら、ローターのスイッチを入れられたり切られたりしていきます。細いゴム紐のパンティを穿いているので、ローターは抜け落ちない仕組みです。手を首枷と繋がれて、おっぱいまでしか届かない。足裏を合わせた格好で、ぐっと持ち上げたお尻。開いたお股が真上を向いて、わたしはスイッチが入れられるたびに、もがいて悶えてしまいます。
「ほれ、裕子、もっともっともがいてみろよ!」
佐伯さんが、そういいながらリモコンスイッチを入れてきます。
「ああ、ああん、だめ、ああん、だめぇ」
わたしは、ローターの振動する刺激で、チツのなかがぐじゃぐじゃになっていきます。斜めに立てられたからだを揺すってしまい、高くあげた足首がいっしょに揺すれるだけで、からだを広げることができないもどかしさに、わたしは悶え呻いてしまうのです。

「ほれほれ、裕子、いいねぇ、もっともっと感じてもがけ、ふふん」
「ああ、ああ、かんにん、かんにんしてぇ」
「いいだろ、ローター、ははっ、裕子のおめこがお蜜を垂らす」
びびびび、びびびびっ、ローターが振動音を立ててわたしを責めてきます。佐伯さんが、わたしのことを実況します。
「おっぱいぷるぷる、はたちの裕子が悦んでいますねぇ」
「ああん、あかん、あかん、ああ〜ん、だめぇ」
「ローターを咥えたはたちの裕子、さすがにいいフォームですねぇ」
「だめ、ああ、ああ、あああ〜いきそぉ、とめてぇ」
佐伯さんのローター操縦で、わたしは、もうめろめろになっているんです。からだの芯が、激しく盛り上がって、激しく収縮していく感じで、深い快感のふちをさまよっているのです。

     

佐伯さんがいうオナニーは、革枷で括られて身動きとれないわたしが、ローターで責められるという筋書きで進められるショーなのです。観客は大野木さんと佐伯さん。ピンクのお布団のうえで繰りひろげるわたしの独演会なのです。
「ああっ、ああっ、いい、いい、あああ〜ん、いくいく、いくぅううう〜!」
わたしのからだが海老のようになったまま、最後の力を振り絞って、わたしはオーガズムを迎えてしまいます。
「あああ〜あああ〜ああああ〜!」
大きな呻き声とともにオーガズムを迎えてしまって、わたしは、ふたたび失神状態になってしまったのです。

気がつくと、首にまわされた紐ははずされていました。背中の枕もはずされて、わたしはピンクの布団に寝ていました。毛布も掛けられず、素っ裸のままで、首と両手両足には革枷がつけられたままです。
「二回もイってしまった裕子ちゃん、だいぶんお疲れかね」
わたしは、佐伯さんの声を、ぼんやりと聞いてします。細いゴムのパンティはつけたまま、ああ、ローターもチツに入れられたままなのに気がついて、わたしは、佐伯さんにはずしてほしいとお願いします。
「なに、裕子、ローターはね、朝まで入れたままにしておくんだよ」
わたしは、意識がぼんやりとしたまま、佐伯さんの言葉を聴いています。
「ああ、あさまで、いれておくのですか、ローター・・・」
「そうだよ、朝まで、タイムスイッチで動くようにしておいてあげて、ね」
佐伯さんは、わたしの耳元で囁くようにいいます。二十分に一分、ローターを振動させるんだとおっしゃたのです。わたしは、その言葉を、おぼろげに聞いておりました。

-20-

夜が更けてきて、今夜の調教はおしまいだと大野木さんが言いました。わたしは、革枷をはめられたまま、ゴム紐パンティを穿いたまま、ローターを埋め込まれたままスイッチを腰のゴムに挟んで、腰に小さなエプロンを着けられて、ソファーテーブルに並べられた食事をとることになりました。
「さあ、佐伯クン、裕子、食べよう、おなか空いたやろに」
「はあ、裕子の悶える姿が、悩ましいでしたねぇ」
お正月のおせち料理に、お酒で乾杯。わたしは、首からの紐で手首を括られていて、半分自由だけど、半分不自由。小さなエプロンが腰を隠しているとはいえ、恥ずかしい格好です。タオルケットが敷かれたソファーに座ったわたしに、酒を飲めと佐伯さんが勧めてきます。

「それで、裕子は、Mにされてけっこう喜んでるんでしょ!」
「ああん、わたし、恥ずかしいだけ、恥ずかしいんです」
「はは、それが、また、なんともいえんなぁ、二十歳のえっち娘、裕子」
わたしは、佐伯さんの言葉に、恥ずかしさがこみあげてきます。でも、まあ、プロポーションには自信があったし、男の人が嫌いではないので、それにいい気持ちになることに、わたしはずるずるとはまっていたのです。
「魅力だね、こんな可愛い子をイカセテ愉しめるなんて、感謝だよ!」
「ああん、そんなこといわんといてください、わたし、恥恥なんやから」
佐伯さんが、わたしのからだをしげしげと見入っている。わたしは、男の視線を意識してしまう。
「おれたちは、向うで寝るけど、裕子もゆっくり眠りなよ!」
お食事が終わって、大野木さんと佐伯さんが、アトリエから退出されてしまいました。

     

わたしは、自由になりました。手はおっぱいから下へ降ろせない。大股で歩くことはできない。でも、ひとりになってしまったけれど、ローターのタイムがセットされているのです。午後から二回もオーガズムを迎えてしまって、夜の食事も終えて、アトリエにひとり残されて、わたしはベッドになったお布団に寝そべっています。
「ああ、ああ、ローターが、ああ、ああ、動きだしたよ、ああっ」
不意にびびびびっ、びびびびっ、ローターが振動しだして、わたしはぎゅっとからだを縮め、ゾクゾクと伝わってくる快感の響きに、声を洩らしてしまったのです。ああ、20分に1分、ローターが振動すると伝えられていて、その最初の振動が始まったのです。

「ううっ、うううっ」
わたしは、ローターのスイッチを切ろうと手を腰に伸ばします。でも、手が届かない。首をぐっと曲げるようにして手を伸ばすけれど、届かない。ああ、チツの中でローターが振動している。
「ああん、ああん、だめだめ、いくいく・・・」
そう思ったとき、ローターのスイッチが切れてしまったのです。20分に1分。ああ、朝まで、わたしは、眠ってしまうと、ローターの振動で起こされてしまう。うとうとと眠りかけて、意識が遠のいていくなかで、再びローターがびびびびっと振動しだします。真夜中になっても、朝方になっても、わたしはうつらうつらと眠っているような、目が覚めているような、朦朧とした感じで、時折起こってくる快感に、けっしてオーガズムには昇らない快感に、焦らされながら時を過ごしていったのです。

-21-

20分に1分のローター振動で、わたしは、寝付かれないまま、朝を迎えてしまいました。からだが浮いている感じ。ローターが埋め込まれたお股のなかが、ムズムズ痒い感じ。ゴムのパンティを穿いたまま、手を降ろせないまま、わたしは佐伯さんの顔をみて、安堵の気持ちになりました。
「おはよう、裕子、ひと晩中感じてた感想は、どうだね」
「ああ、佐伯さん、怖かった、辛かった、じれったかった・・・」
わたしは素っ裸のまま、佐伯さんの目線を感じて、恥ずかしいです。
「邪魔なものを取ってあげる、お風呂に入りなさい」
佐伯さんがそういいながら、ゴムパンティを脱がせてくださり、ローターを抜いてくださり、首輪と手枷足枷をはずしてくださった。カーテンが開かれると、空が明るくなっていて、竹やぶの竹が風に揺すられていました。

窓から北嵯峨の山並みがみえるお風呂。お正月の二日の朝です。わたしは、昨日からの出来事を思い出しながら、ちょっとぬるめのお湯に身を沈めています。わたしってエムなんやと思うのです。現代美術作家のアトリエで、わたし、恥ずかしいこといっぱいされて、それで歓んでいる自分を発見して、こんな子をエムってゆうんや、と思ったのです。お風呂の外にひとの気配がして、それが佐伯さんだとわかります。東京在住の新進批評家佐伯さん。美術雑誌に批評を連載されている佐伯さんです。ええ、小野木さんは現代美術作家です。エロティックなイメージを具体的な作品に仕上げることで、注目を浴びていらっしゃる作家さんです。わたしは、そんな有名なお方の愛奴となっているのです。

     

<縦に縄を入れられて>

「朝ごはん前に、ちょっと仕掛けておきましょう」
佐伯さんが、一本のロープを持って、大野木さんに言います。わたし、裸のままバスタオルを巻きつけているだけです。
「そうやね、裕子には、いつも意識させとく、いいねぇ」
大野木さんが相槌をうち、わたしはバスタオルを取られて立たされます。
「縦縄ってやつだ、裕子知ってるんだろ!」
ああ、わたし、縦縄って知りません。大野木さんにS要素があって、わたし縛られたりしてイカサレてしまうけれど、縦縄ってされたことなかったのです。

佐伯さんは、立ったままのわたしの首後ろにロープをあて、二本になったロープを肩から真直ぐ降ろして、みぞおちで結び目をつくり、おっぱいのしたで結び目をつくり、そうしてロープをお股にくぐらせ、お尻のうえと背中で結び目をつくり、首後ろのロープをくぐらせてぐいっと引き降ろし、背中の結び目で留めてしまわれたのです。
「ふふ、こうしておくと、裕子、いいだろ!」
わたし、手は自由です。からだを真ん中から割ったロープが、お股に擦れて、ちょっとこそばい感触が、じ〜んと伝わってきます。
「裕子、ぐっとからだを立てて伸ばしてごらん!」
わたしは、佐伯さんに言われるままに、からだをぐっと立てようとします。ああ、肩とお股に、ロープが食い込む硬い感じに、わたしはハッと気がついたのです。

-22-

ちょっと前屈みになって縦に括られたわたし。からだをぴっと立てると、縦のロープが、お股にくいこんできて、きりきりっと痛みます。肩がずっしりと重くなった感じです。
「縦縄の感触はいかがかな、裕子、そのうち痺れるらしいぜ!」
「はぁ、お股が、ああん、締まってきついですぅ」
わたしはちょっとがに股になって、猫背になってしまいます。
「あとで初詣にいこうね、野々宮神社、もちろんそのままで、ねっ」
わたし、アトリエでは素っ裸のまま、今日は首から赤ちゃんがつけるような前掛けを、小さな前掛け、いいえよだれかけです。おっぱいが丸見えになるピンクの布を着けられて、赤い首輪をはめられています。ああん、首輪に小さな鈴がついているんです。

「さあ、朝ごはんだ、裕子は、パンとミルクがいいのかな?」
「はぁ、わたし、パンとミルクティーがええです」
わたしは、可愛い子猫ちゃんになったみたいな感じです。食パンを焼いて、ミルクティーに浸して、柔らかくして食べるようにと、佐伯さんに言われます。
「黒砂糖蜂蜜を、少し飲んでおこうね、裕子、いい気持ちになれる錠剤も入れておいてあげる、ね」
モーニングカップにミルクティーをいっぱい注いでもらい、食パンを浸して、わたし、スプーンで食べます。それから蜂蜜に黒砂糖を混ぜた液体を、コップに半分飲みました。
「ふふ、いくら二十歳で若いといっても、体力つけないといけないからね」
赤い首輪に小さなピンクの布、それに縦に割られた赤ロープ。佐伯さんは、にたにた笑いを浮かべて、わたしをじっと見つめていらっしやるのです。

     

黒砂糖蜂蜜をぐっと飲干したとき、喉奥がかぁっと熱くなってきました。強いアルコールを飲んだような感じです。わたしが、お水が欲しいと言うと、佐伯さんが、コップに一杯、二杯、三杯と飲ませてくれたのです。それでようやく喉の熱さが落ち着いた感じになりました。
「さあ、裕子、アトリエを、ぐるっと歩いてまわってごらん」
佐伯さん、いつの間にか右手にハンディカメラを持っていらっしゃる。わたしは、言われるままに歩きだします。首の鈴がちりんちりんと音を立てます。ああ、三歩歩いて、そのあとが歩けないのです。
「うん、どうした裕子、もっと胸を張って、足をぐっと出して歩くんだ」
お股にロープが食い込んできて、痛いようなむず痒いような、それにがに股になってしまって、わたし、どうしたらいいのかわからないまま、立ち尽くしてしまったのです。

「さあ、裕子、歩け歩け!」
佐伯さん、ご飯をすくうヘラで、わたしのお尻をぺたぺた叩くんです。わたしは、綱渡りするような、よろけながら、がに股で、膝をちょっと曲げて、一歩一歩と前へすすみます。
「ああん、こんなんで歩けへん、ああん、ふらふらしちゃうぅ」
わたしは、雲の上を歩いているような感じで、肩の重みもお股のキリキリ感もやわらいでいくように思えてきたんです。
「はは、裕子、ええ格好やなぁ、佐伯クンの調教、おもしろいわ、なぁ」
大野木さんが、わたしを見て、そんなことをおっしゃるのです。わたしは、恥ずかしい気持ちと、腹立たしい気持ちにまみれてしまいます。
「それで、おめこの中が濡れてくるってわけだね、佐伯クン」
「まあ、感度の問題ですね、それの確認も含め、いい眺めでしょ!」
わたしは、哀れな子猫ちゃん。首輪に鈴つけられて、にゃんにゃん鳴いていくのです。

-23-

アトリエの壁際を三周まわって、わたしの縦縄歩きが終わりました。そろそろ、油断するとお尻をぺたぺた叩かれて、三周まわったときには、ふうふう、ふらふらっとなってしまいました。朝ごはんのときに飲んだ黒砂糖蜂蜜にからだが高揚するお薬が混ぜられていたのです。
「はぁ、ふらふらしてきて、ああ、立ってられない・・・」
赤い首輪に小さな前垂れをつけているだけで、ロープで縦に縄が掛けられたわたし。雲の上にいるような感じで、眠たいような醒めてしまうような、窓からの光が眩しく感じます。
「いいからだしてるねぇ、裕子のからだ、白い肌がちょっと赤らんでるみたいで、いいプロポーションだぜ!」
「そうだろ、乳房はビンビンだし、お尻も肉付きええし、腰のくびれも魅力でしょ、佐伯クン」
「こんなところに置いとくなんて、もったいないですなぁ」
わたしは、ぼんやりと二人の会話を聴いています。ああ、座りたい・・・。わたしは、その欲求だけに支配されているのでした。

大野木さんが、最新作だという親指姫の臨床実験をするとおっしゃって、わたしをソファーに座らせてくれました。わたしは、ようやく座れたことで、足の痺れがなくなってきて、楽になります。大野木さんが手の平には、指先ほど透明の玉が一個あります。中に金色の小さな板が埋め込まれています。
「IT技術はすばらしいねぇ、チップにモーターまで組み込んであるってゆうんだから、ねぇ」
小型の新式ローターだと知らされて、わたしは、ぼんやり、真夜中のローターを思い出してしまいます。20分に1分のタイムスイッチで稼動したローターのことです。
「これを裕子に装填しておく、そうゆうことですね」
「そう、リモコンで百メートル以内なら自在に動かせるという代物だよ」
ああ、わたし、親指姫をからだに入れられるんや、ぼんやりとそう思って聞いています。

     

縦縄が緩められて、佐伯さんが親指姫をわたしに挿入してきます。ソファーに座ったわたしの太ももを開けさせ、陰唇を指でわって、チツに親指姫を埋め込んでしまいます。そうしてやわらかいゴム棒で栓をされて、親指姫が奥から顔をださないようにされてしまったのです。
「装填終わりだ、裕子、タンポン入れたんだと思えばいいよね」
そうしてわたしは、ふたたび縦縄でお股を塞がれて、ああ、縄に陰唇がかぶるようにされてしまったのです。からだが緩んでいて、詰め物をしたようには思えないわたし。興奮剤が効いてくるまで1時間ほどかかるというのです。24時間持続するという興奮剤。わたしは縦縄に横縄を掛けられて、おっぱいが絞りだされ、腰が絞られ、お股が絞られて、その上からコートを羽織らされてしまうのでした。

「じゃぁ、初参りにいくとするか、裕子のペースに合わせるからね」
コートを羽織、ソックスを穿いたわたし、膝までのブーツを履いて、野々宮神社へ初参りに連れていかれるのです。わたしは、恥ずかしい気持ちになっています。人に知られたらどうしょう、と心配になります。コートとソックスとブーツ、頭には毛糸のお帽子をかむったわたし、手には毛糸の手袋をしたわたし。コートのしたには縄だけが巻きつけられたわたし。
「ゆっくりでいいから、ついておいでよ」
玄関を出て、細い坂道をくだって、大覚寺の横の道を通って、それから嵯峨野の野々宮神社まで、そう遠くはないのです。大野木さんが先を歩き、少し後ろからわたしが歩き、その後ろに佐伯さんです。親指姫のリモコンは佐伯さんが持っています。頬に冷たい空気を感じるけれど、裸のからだは、ほかほかした感じです。

-24-

野々宮神社は竹薮に囲まれた小さなお宮です。お股に縄が渡された感触をズキズキ意識しながら、ようやく辿りついた神社です。初詣の若い女の子、わたしと同じような年頃の和服に着飾った女の子がお参りしているとなりで、わたしは手を合わせて参拝しています。そのときでした。親指姫のスイッチが入れられたのです。うううっ、わたしは、神さまへ手を合わせたまま、ぐっとこらえます。おなかの奥が、びんびん刺激されてきて、わたしは呆然、燃えるからだの芯から、あわせた手指まで伝わってきて、ぎゅっと足に力をこめてしまった。
「ことしはいいこと、いっぱいありますように・・・」
わたしは、心の中で、そうお願いしているときに親指姫を振動させられて、そのままうずくまりたい気持ちです。

親指姫の振動は、わたしが倒れこむまえに止まりました。時間にして10秒ぐらいだと思います。神さまへのお参りが終わって、振り返ると、大野木さんと佐伯さんは、まだ手を合わせたまま、拝んでいらっしゃるのです。佐伯さんの手が握りこぶしになっている。親指姫のリモコンスイッチを握ってられるんやと思います。そう思ったとき、ふたたび親指姫が動き出してきました。わたしは立ったまま、ぐっとこらえます。なにも変わったこともない、初詣のお宮さん。わたしは、和服に着飾った女の子に混じって、初詣しているコート姿の女の子。
「お参りおわったね、じゃあ、茶屋へいって一服しよか」
大野木さんが、東京から来た佐伯さんに、京都の嵯峨野の茶屋風喫茶へ案内されるのです。

     

嵯峨野茶屋は、野々宮から通りへ出る手前にあります。和風造りの休憩処です。わたしたちは、奥の個室にあがりました。二方を障子に囲まれた四畳半。お茶室になっている鶯の間です。黒塗りの座敷テーブル。初春らしい鶯の掛け軸の前に、赤い椿の花が一輪、花瓶に挿されていました。抹茶とお饅頭がきて、障子が閉められ、わたしたち三人がテーブルを囲んでいます。
「裕子、コートのぼたんを外したらええんよ」
ああ、わたし、コートのしたには何も着けていないのに、大野木さんが言うんです。わたしは足を崩した格好ですけど、お股に縄が喰いこんでいて、ちょっと締めつけられる痒みを感じているのです。

お茶碗を持って、お抹茶を飲もうとしたとき、親指姫が動き出したんです。佐伯さんがニタニタと笑いを浮かべて、わたしの顔を見ていらっしゃる。わたしは、目を伏せ、佐伯さんと目線が合わないようにして、ぐっとこらえます。ぐじゅっ、ぐじゅっ、びびっ、びびっ、親指姫が、わたしの真ん中で、振動しているのです。
「ぅう、ぅう・・・」
わたしは、声をだしてはいけないと思って、ぐっとこらえています。ぐりぐり、びりびり、ああ、からだのなかで、親指姫が、わたしを容赦なく責めてきます。
「ほれ、裕子、コートの前を広げろ、おっぱい見せろ!」
佐伯さんが、にやにやしながら、わたしに言ってくるのです。

-25-

障子の向うで、ひと声がします。嵯峨野茶屋へ客さんが来たんです。ああ、こんなん見られたら恥ずかしい、わたしは、うろたえてしまいます。
「ほれ、裕子、前をはだけさせて・・・」
佐伯さんが、急きたてるように言います。わたしは、コートのボタンを外して、襟を持ってきゅっと広げて、おっぱいのところを見せます。ああ、恥ずかしいです。でも、お薬のせいか、わたしのからだは火照っています。軽い麻酔状態になっているんだと思います。からだが軽い。寒さなんか感じない。火照ってる。
「うん、裕子のおっぱい、縄に絞られる裕子のおっぱい、つんつんだねぇ」
ああん、親指姫のスイッチを切ってください。佐伯さん、お願い、スイッチを切ってください。わたしは、胸を広げながら、親指姫がからだの奥でびりびり蠢いているのに耐えられない感じで、佐伯さんと大野木さんの前で、半ば放心状態です。

「足も見せろ、前を全部見せろ、コートを開けよ裕子!」
小さな声だけど、佐伯さんは、わたしに命令する口調でおっしゃいます。わたしは、躊躇します。だって、障子の向うにいるお客さんの知られたらって思うと、恥ずかしい気持ちでいっぱいになるんです。
「あぐらを組んで、前を開くんだ、裕子!」
わたしは、機械仕掛けのロボットみたいに、命令を受け入れてしまいます。座敷テーブルを前にして、わたしは足をあぐら座りにしてしまう。そうして、着ているコートを、開いてしまったのです。
「おおっ、見事な裕子だ、見ごたえあるねぇ」
「はぁ、佐伯さん、こんなんでいいの・・・」
「手を後ろについて、からだを反らせてごらん」
ああ、わたしはお酒に酔っぱらったみたいに、うずうず、佐伯さんの囁く声がわたしを支配してしまいます。

     

<こう、こう、こうするんですかぁ>
わたしは、こころのなかで呟きながら、佐伯さんがいうように、手を畳に着いて、あぐら座りのまま、からだをぐっと反らせていきます。コートからはみでたわたしのからだ。縄が巻きつけられたわたしのからだ。ぐっと力をこめると、縄が締まってくるからだ。
「裕子、そのまま、お尻を、浮かせてごらん」
わたしは、膝を曲げて畳に着かせたまま、ぐっとお尻を浮かせてしまいます。はははっという男の人の笑い声が、障子の向うに聞こえて、わたしは吃驚してしまいます。
「悩ましい裕子やねぇ、お正月のお年玉あげないといけないね!」
わたしは、嵯峨野茶屋の個室、四畳半の畳の間で、辱かしいからだをさらけ出しているのです。

「そのままじっとしてろよ、裕子!」
わたしは、足を組み、からだを反り返らせたままで、親指姫の強さを感じ出します。びゅんびゅん、びびび〜ん、びゅんびゅん、びびび〜ん。
<はぁ、ああ〜、佐伯さ〜ん、やめてぇ、とめてぇ〜>
わたしは、親指姫の振動する刺激で、からだの中が燃え上がってきて、もう大きなお声を出して叫びたい。
「声だすなよ、出したらばれるぞ、裕子、我慢だぜ!」
ああ、わたしは、ぐっとこらえて、からだの中をかけめぐる快感に、ぽろぽろ涙を流してしまうのです。大野木さんは、無言で、ビデオカメラをわたしに向けていらっしゃるんです。

-26-

淫乱になるお薬を、黒砂糖蜂蜜といっしょに飲まされた効き目が、出てきたんです。わたしは、縄に縛られたからだがカッカしてきて、燃え上がってきて、お客さんの声を聞きながら、どんどん快感が満ちてきているのです。コートをはだけさして、あぐら座りのまま、弓なりに反り返ってしまうわたし。おっぱいが張ってきて、親指姫が詰められたお股が、じゅるじゅるになっているんです。
「ああっ、ああっ、いくいく、いくうぅ、ううっ」
わたしは、ブルブルとからだを痙攣させてしまいます。ぐっとこらえても、声が出てしまう。
「いってしまえ、裕子、可愛いぞ、淫乱だぞ!」
親指姫の振動が最高になって、わたしは佐伯さんと大野木さんの目の前で、快感の頂点に立たされてしまったのです。

しばらく気を失っていたのかも知れない。何も聞こえなかったのに、不意に大きな声が聞こえてきて、嵯峨野茶屋のお店の雑踏だと気がつきました。障子が閉められたままの茶室に、わたしはコートを着たまま寝かされていました。
「裕子、イってしまったんだよ、気持ちよかったんだろねぇ」
佐伯さんが、わたしの目覚めに気がつかれて、優しい声で、覗き込むようにしておっしゃるのがわかって、わたしは、ハッと夢から醒めた気分です。
「感想をいってごらん、裕子をいじめた親指姫の感想を」
「はぁ、とってもなめらか、よかったです・・・」
大野木さんが、そうかそうかと頷きながら、早くアトリエへ帰って、わたしを撮ったビデオを見ようとおっしゃるのでした。

     

アトリエへ戻ってきて、わたしはようやく縄を解いてもらえました。タンポンみたいな詰め物を抜かれ、親指姫を取り出してもらいました。詰め物はぐじょぐじょに濡れていて、佐伯さんが指でつまんでわたしに見せます。
「ほれ、裕子、蜜を含んでべとべと、これ乾かしておこうね、記念品」
わたしは縄を解かれたかわりに、また首輪をはめられてしまいます。長い紐がついた首輪です。鈴が三つもつけられていて、少し動くたびにチリンチリンと音がでます。
「ソファーに座って、ほれほれ、裕子も座って、さっきのビデオを見るぞ!」
ああ、嵯峨野茶屋で撮られたビデオが、液晶の大きなテレビに映し出されます。ソファーに佐伯さんと大野木さんに挟まれて、わたしは、わたしの恥ずかしい姿のビデオを見せられていくのです。

「ほれ、裕子の嬉しそうな顔、もう快感に浸かりきってるんやぜ」
「そうでしたね、裕子は悦に入って、はぁはぁの息使いだしね」
ビデオを見ながら、わたしのそのときの様子を、二人がおっしゃっていて、わたしはとっても恥ずかしい気持ちに見舞われていきます。
「じゃあ、裕子のイクさまを見ながら、ちょっとなぶってあげようかね」
わたしは、佐伯さんの太ももの上に右足を、大野木さんの太ももに左足を、ぐっとお股を開いて置かされます。右のおっぱいを佐伯さんが、左のおっぱいを大野木さんが、わたし、両方のおっぱいを握られてしまって、お股を広げた格好になってしまったのです。目の前のテレビには、わたしの悶え喘いでいる姿が、映し出されているのです。淫乱剤の効き目で、わたしは、もっともっと恥ずかしいことを、いっぱいやってほしいと思っているのです。

裕子物語
第二章終わり




小説

えろす裕子物語





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